ヘタの横好きLife

飽き性だから1つのことを深められない。ヘタなりにいろんなことをやってみる日々の記録。

才能を信じて、挑み続けるということ

私は小学3年ぐらいの頃、弟と一緒に祖父から将棋を習いました。何回やっても何がおもろいのかさっぱりわからず、当然上達もしないまま遠ざかること20年以上。知っている棋士といえば羽生さんと谷川さんぐらいのものでしたが、数年前にアメトーークで「将棋たのしい芸人」を見て加藤一二三先生ほかユニークな棋士の方々を知り、それから日曜朝のNHKの放送をしばらく見るなど、自分の中に将棋ブームが来ていました。

そして今回、藤井四段の台頭と加藤一二三先生の引退があり、普通のニュース番組でも将棋が大きく取り上げられていて、再度関心が高まっています。プロの棋士が全国に160人ほどしかいないということは今回初めて知りました。なんとなく、もうちょっと多いと思っててんけどな。たぶん、みんな地元では天才だと言われてデビューした人たちで、その中でまた順位がつけられるシビアな世界…。今回の竜王戦トーナメントや順位戦?のクラス分けを見て、これは「将棋が大好きで、上手くなること、強くなることへの努力を厭わない」という大前提に加えて、才能が必要な競技なのだなと感じました。

そう思うと、こんなにたくさんの物や情報で溢れた時代に、類い稀な才能と将棋が出会う奇跡は、ものすごい確率なのではないでしょうか。たぶん、世の中には将棋の才能がある人がもう少しいるけれど、将棋に出会うことなく、例えば学者や研究者などまったく違う道に進んでいる人もいるんじゃないかなあと思います。ニュースで藤井四段を見るたびに、この2000年代に生まれ、将棋に巡り会った奇跡に思いを馳せています。

 

先日、Eテレの「加藤一二三という男、ありけり。」という番組を見ました。最初こそちょっとおもしろい感じになっていましたが、最後まで見終わると、ひふみんめっちゃ素敵な人じゃないかと、とても感動しました。規定によって引退が決まっても、理論的にはタイトルを獲ればまだ現役でいられるんだと、その後の対局も全力。100歳になったら何をしていると思うかと問われ、自分の将棋を振り返っていると思いますよと答える。特に「理屈抜きで私は将棋の才能を頂いているわけだから、ひたすら将棋を指して、良い将棋を指すことに尽きる」という言葉が印象的でした。やっぱり才能って大事なんだと思ったし、さらにそれを信じ、生涯をかけて一つのことに挑み続けるというのは、なかなかできない幸福なことだと思います。敗戦数が史上最多であることについても、神谷八段が「勲章だと思う」と話されていて、本当にその通りで、タイトルを無くしても、降級しても、将棋を愛し続けて常に目の前の対局に勝とうと挑んできたことの証だと思います。そして、引退しても人生が終わったわけではなく、これからの人生にもワクワクした気持ちでいると話す加藤一二三先生の前向きで清々しい表情がとても素敵でした。

 

平成教育委員会」での天然なひふみんも好きですが、ひたすら良い将棋を指すことを考え、全力を尽くす姿がかっこいいと今さらながら感じたこの頃。30代半ばにしてもう人生半分投了(まだ詰んではいない)しかけている私には、とても大きく響いたのでした。もうひと頑張り、ふた頑張りもしないとなあ、なんて。その前に私の才能って何だろうと考えたりもしています。それではまた。